アラビア語“塾”語学研修 ~ 第1~2日目 2007年9月14日(金)~15日(土)
長い、なが~い1日(実質は2日目)が終わる
チーム・オマーンの最初の宿は、サラーラのヒルトンホテル。初めから素晴らしいホテルだ。40数万円を払っただけのことはある!
部屋にチェックインしたのがオマーン時間、23時半である。日本出発(羽田空港集合20時)から何と32時間(時差5時間)が過ぎている。正直、かなり疲れた。
今回の旅は、男性は2名だけで、檜先生とずっと同室の予定である。先生とは長~い知合い(20数年)ではあるが、個人的にはよく存じ上げていない。男二人の8日間の同室生活には、不安と期待(?)が交錯していたが、そんな気遣いもすぐに吹っ飛んだ。
ヒルトンホテルの部屋に入るやいなや、檜先生はすぐ様、バスタブにお湯を貯め、「お先にどうぞ」と私に勧めるのである。私からは、「先生こそお先に」と申し入れたのだが、「後で衣類の洗濯をするので時間がかかるから・・・」と気を遣っての表現には、 恐縮してしまった。結局、旅行中は爾後もずっと私が先にシャワーを浴びさせてもらうことになり、大変恐縮した次第である(先生の年配者?に対するお気遣い、本当に有難うございます)。
湯船に体を浸すと、一日の疲れがドッとでる。さっぱりとしたところで、キングサイズのベッドに身を沈めると、心地よい眠りが襲ってきた。そして、「オマーン千夜一夜」の夢の世界へと旅だったのである。
オマーン千夜一夜の深~い眠りのなか、今日一日の出来事が走馬灯のように脳裏を巡る
1)羽田空港、14日(金)午後8時:
「今日は、外出先から直帰する(?)」と部下に告げ、3時ごろ会社を抜けだし、一度家に戻る。
スーツケースに衣類等のパッキングをして、三田線・京急で羽田に向かう。今回は初めて経験する団体ツアーであり、檜先生を除いては初対面の人達との旅行だけに、ちと不安(?)。
8時少し前、集合場所に行くと、「魅惑のエジプトツアー」のグループ・ガイドが何やら参加者に説明をしている。そのすぐ傍に、檜先生を囲んで、何となくまとまりのない集団(?)がいるのを見つける。まだ全員は集まっていないようだ。
今回の参加メンバーは、「Independentな、しっかり者の女性ばかり」と聞いていたので、先ずは、粗相がないよう(?)、先生の周りにいた皆様に丁重にご挨拶をする・・・(ひょっとすると、そんな 挨拶をされた覚えはない!と、言われるかもしれないが・・・私としては気を遣ったつもりです??)
2)関空国際線ロビー&カタール航空:
海外に飛び立つ時は、出発ゲート掲示板前で写真をとるのが、いつしか私の習慣になっている。いつも成田からの出発だが、関空から国際線に乗るのは(海外から関空はあるが)初めてだ。早速、居合わせた二人の女性(後で姫とヘルワさんと判明)と記念撮影。これが今回の旅行のデジカメ撮影第一枚目となる。
初めてカタール航空(国際線)に乗る。エコノミー席ではあったが、約9時間のフライトは意外と快適であった。
私が商社マン時代に、ドーハに駐在していた90年代前半にカタール航空が設立されている。当時、カタール政府が国営航空会社を作るとの極秘情報を聞き込んできて、航空機のリースや資機材の売込みに奔走したのが懐かしい。今や世界に冠たる国際線とのことで、どこかの評価機関でも5つ星になっているとは驚きだ。
機内には、日本人(女性)クルー2名が乗っており、ひょんなことからおしゃべりする。現在、150名の日本人クルー(女性)がカタール航空で働いており、皆ドーハをベースに世界各国のフライトに乗務しているそうだ。(ちなみに韓国人女性クルーは250名もいると)1人はJAL、もう1人は外資ホテルで働いていたそうで、今の勤務の方が給料は格段にアップしていると豪語?していた。
私が、15年程前、W杯アジア予選の「ドーハの悲劇」に立ち会ったこと(当時日本人会会長として、日本代表のお世話をしたこと等)を話すと、「とても珍しいお客」ということで、現在のドーハの街の生活などを話してくれる。いつかドーハをセンチメンタル・ジャーニーをするつもりだと伝え、「ドーハでの再会!」を約す。果たして、いつまで彼女達がドーハで勤めているものやら・・・?。
3)ドーハ国際空港:
ドーハの街は様変わりのようだ。私は1995年初めに帰任後、以来中近東には行くチャンスがないまま13年が過ぎた。(帰国後、商社=>外資=>日本メーカーと、2度の転職をしているので中近東とは縁がなくなってしまったのだ。)
乗り継ぎのため降り立ったドーハ空港で触れた風は、まぎれもなく毎日吸っていたあの空気と変わらない。朝のためか、まだそれほど暑くもなく、肌に触れる風は気持ちよい。欧米他の駐在時よりも何倍もエンジョイしたドーハの地に今まさに戻ったのだ・・・!と一人感慨に浸る。 このまま市内に出向いて、かって住んでいた所など街中を散策してみたい気持ちにかられる。
ロビーに、メルセデスベンツ、BMWの2台がくじ引き抽選のために展示されている。駐在していた頃は、ドバイ空港にしかなかったが、今はドーハ空港でもやっているのだ。当時、出張のたびに何度もクーポンを購入したのを思い出す。クーポン券は1枚400QR(13000円)で、BMWが1200分の1、ベンツが1400分の1の当選確率だそうだ。
「あの夢をもう一度!」に賭けてみるか!? 駐在時代は、会社支給のベンツ(Sクラス:運転手付)、今は自前ベンツ(Cクラス)だが、展示車は何れも、憧れのスポーツカーなのだ。
う~ん、やっぱりドイツ車のスポーツカーはいいな! 当たったら、乗換えて、高速をぶっ飛ばすのもいいなあ~、なんて思いを巡らす。クーポンを買おうかどうか散々迷った挙句、結論は帰りまで先送り。(実は帰路、「やっぱり夢は追いかけるものだ!」とクーポン1枚を購入。当たったらどうしよう??)
出発まで、まだ時間がある。昔とは比べようもなく豪華になったDuty Free Shopをぶらりと散策する。
2階では、長い黒髪が素敵なチーム・オマーンの女性(ジャミーラさんだと後で知る)が、何やら土産物を物色中だ。
「昔は、よくこれをお土産に買いました」と、ラクダの骨で作られている小物箱を推薦する。 (後で聞いたところでは、お母さんへのお土産に購入した由、よいアドバイスができたのかな?)
マスカットへの出発前、空港ロビーで、チームオマーン全員の集合写真をとる。さあ、これから目的地オマーンへ飛び立つのだ。8日間の旅はどんなものになるだろう・・・?
15日の詳細は、ジャミールさんのレポートにお任せしました。(ジャミールさんと私が、同じ15日担当になったため重複を避ける?ため)
5)16日朝:
昨夜はぐったりと眠ったせいか、心地よい目覚めである。(朝方まで「千夜一夜の夢」のなかをさ迷っていたようだ?)
窓を開けベランダに出るとプール越しに真っ青な海が広がっている。
さあ、これから念願の「世界遺産」の旅に出るぞ~!!と心の中で叫ぶ。(以降は、16日担当の方にバトンタッチ!)
『私のオマーン旅行総括』
半年前、檜先生からの突然のメールで、20周年記念パーティーとイエメン旅行に誘われる。中東(ドーハ)に駐在時代、欧州など振り向きもせず(?)、時間を見つけては、中東各国を旅行した。ヨルダン、シリア、イラク、オマーン、UAE,バハレーン、サウジアラビア、クエート、そしてイラクと、どこも異質なアラブ世界に魅了された。残念ながら、イエメンには一度も行く機会がなかったので、先生からの「イエメン旅行」の誘いには、すかさず即答した。
結局、オマーンになったが、とても楽しい素晴らしい旅行であった。今回の旅行を通じて、自分の中に眠っていた中近東(アラブの世界)への関心が甦ってきたようだ。
オマーン旅行での興味は、何といっても同国の4件の世界遺産を踏破することであったが、今回の訪問で、私の世界(文化)遺産訪問地は累計200ケ所ほどになった。(生涯に亘り、全てを踏破するのが、かなわぬ「夢」とはいえ、やっと文化遺産660件の1/3近くとなる)
それにしても、オマーンは想像以上に素晴らしい国であった。そんな良い印象を持てたのも、今回ご一緒できたチームオマーンの素敵な仲間たちとの出会いがあったからなのだろう。
いずれは、私もアラビア語をきちんと学んでみたい。いつの日か、コーランの1節を読めたらいいなと思う。そして願わくば、イエメン旅行を今回の仲間とご一緒できたら嬉しい。(先生、早い段階での企画を宜しく・・・!?)
素晴らしい仲間(個性のある心優しい素敵な女性陣と、包容力のある檜先生)との楽しい、そして想い出深い旅行ができ、本当に感謝感激です。皆様ありがとうございます。
(文責:隊長)